はなのはなし

ひとりごと

2018年上海で銀行口座の開設に成功した!

 旅行者が中国で銀行口座を開設するのはもう無理と言われていた2018年上海で銀行口座を開設する旅に行きました。2017年に中国好きの友人に

「今、銀行口座を作らないと作れなくなるょ!」って言われましたが、グズグズしていました。

〜気がつくと地下鉄のカードは現金でチャージ出来なくなってるし、買い物も不便に感じることが増えてきました。

これはもう口座開設してモバイル決済できるようするしかないと、2018年GWに5泊6日上海へ銀行口座開設をした体験記です。

 ①チャイナユニコムの携帯シムを購入

 中国の銀行口座開設には携帯が必要です。まずは中国の携帯シムを買います。中国で携帯を使うにはSIMフリーの携帯に現地のシムを入れて使うのですが、この中国シムではネットは殆ど使えません。電話やSMSくらいしか使えないと言っていいでしょう。普段利用しているGoogleなどは中国シムではブロックされて使えないのです。なので、普段は使用しないので維持費が一番安いプランを探しました。

キャリアは中国联通liantong(Chaina UNICOM)

 チャイナユニコムは日本の携帯と周波数が同じなので迷わず選びました。事前にHPでリサーチすると4G月100mbで10元で出来そうだと当たりをつけて、お店に。

運良く空いていて直ぐに通されました。いい加減な中国語ですがこんな感じです。

「携帯のシムをください。一番安いのを!」

店員「?!」

「4Gで月5元とか10元とかの」

ここではこんな言い方をしてみました。

店員「月6元だよ。いい?」

「もちろん!」と即答。

上海以外の地域でもネットを使えるようにすると高くなるので余計なオプションは全て要らないと言いあっけなく月6元4G400mbで契約。

◾️必要なもの◾️

パスポート・100元(デポジット)・ホテル住所・簡単な中国語

◾️ポイント◾️

 この話を聞いて友達が2日後シムを買いに行ったのですが、「そのプランはない。一旦違うプランで契約して1ヶ月後に自分でネットでプラン変更しなさい」と言われたそうです。支店や人によって対応が違うようなので、ダメって言われたら直ぐに別の支店へ移動するのがおススメです。

ちなみに別の支店ではすんなり同じ月6元で契約できたそうです。

 ②大手都市銀行で口座開設は全滅

 中国銀行や建設銀行など大手の銀行では旅行者は口座が作れないと聞いていましたが、とにかく銀行を巡ります。

支店や担当者によって対応が違うことがあるのでローラー作戦です!

選んだエリアは外国人が多い「静安寺(ジンアンスー)」エリア。

回った銀行は以下です。

上海銀行南西支店・・・ここは地銀ですが外国人でも口座開設ができると語学学校の事務員さんに教えてもらったので真っ先に行きました。行くとすぐに英語のプリントを見せられました。「中国銀行華山路支店に行ってください」と住所が書いてありました。歩いて15分くらいのところにあったので直ぐに移動しました。

中国銀行華山路支店・・・上海銀行南西支店で紹介された銀行です。中国で働いているかを聞かれて働いていないというと「できない」と即答。上海銀行に教えてもらったと言っても無駄でした。

中国工商銀行静安寺支店・・・外国人はダメ

中国建設銀行・・・入り口でガードマンさんにできるといわれて番号札をもらい待つこと1時間。やっと窓口にたどり着いたら「中国で働いていないとできないょ!」ってあっけなく言われました。

中国銀行南京西路店・・・既にほかの支店でダメだと言われていましたが通りかかったので聞いてみました。ガードマンさんに口座を開きたいというと番号札を渡されました。日本人だとも伝えたにできると言ってくれたので待っていると、しばらくして事務員さんが何しに来たか聞きに来てくれました。「口座が開きたい。日本人で中国では働いていない」というとできないと言われました。ちょっと期待していたので残念でした。

 ③地方銀行「光大銀行」で口座開設の光が見えた

 都市銀行は難しいと聞いていたので地方銀行も回りました。

海浦東発展銀行南西路支店・・・外国人と分かった時点で無理だと言われました。

華夏銀行上海西支店・・・外国人といっても大丈夫でしたが働いていないとダメ。

海浦東発展銀行南西路支店・・・外国人と分かった時点で無理だと言われました。

中国光大銀行常徳支店・・・ここで大きな光が見えました!とても丁寧に対応してくれました。

「口座開設したいです」

行員「ここで待ってなさい」番号札渡される!

行員「パスポートは持ってますか?」

「はい!」

行員「%#$€を持ってますか?」

「なんですと?」

どうやら納税番号を聞かれてます。

「ナ~スイ(納税)」という単語が聞き取れました。納税番号を聞かれていることがわかりました。以前マイナンバーがあれば口座を開設出来ると何かで読んだことも思い出しました。

「今はないです」

行員「なくても納税番号がわかれば出来るけど」

「わかりません…」

相手も不安になったのかここで待ってなさいとどこかへ行ってしまいました。暫くして別の人がやってきて、対応してくれました。しかも日本語!!書類を見せてくれながら、

行員「ここに納税番号を書くところがあって、ここを記入しないとダメなんです。番号を調べてまた来てください。困ったことがあったら電話してください」と。名刺もくれました!マイナンバーを控えて来れば良かったと後悔しました。

中国光大銀行上海西支店・・・同じ銀行で違う支店に行きました。やはり同じことを言われました。やはり光大銀行だけはマイナンバーがあれば出来るようです。2つの支店で同じことを言われたので確信しました。

これで当初予定していた2日間の銀行巡りは終了です。次の日からは南京に移動して観光する予定でした。

 ④「上海銀行」で口座開設できました

 3日目から別の場所に移動する予定でしたが事情があって予定を変更。上海での滞在を2日延長することにしました。いろいろ用事を済ませて歩いていると上海銀行が目に入ってきました。すでに別の支店でダメって言われてますが、とりあえず聞いてみることに。

昨日までは効率よく銀行巡りをするために銀行が多い地域(静安寺)で巡っていましたが、今日はちょっと繁華街から外れたところです。ちょっと空いています。ガードマンさんに

「口座開設したいです。私は外国人です…」

ガ「…ちょっと待ってろ。聞いてきてやる」

ガードマンさんが窓口の人に聞いてくれてます。

窓口の人が「パスポート持ってる?」って聞いてきます。

はい!と答えると出来るから待っていろと言われました。

5分くらい待って窓口に案内されたのですが、パスポートを渡した後はPCでパチパチと登録してくれてます。たまにここにサインして〜とか携帯貸して〜とか質問されたりしてちょっとゴタゴタしましたが順調に進みます。

え、え、えっいいの?出来るの?って思っているうちに…

30分くらいで口座開設終了!

2018年旅行者が口座開設するのは無理と聞いていたのに、

中国で無事口座開設成功です!

…とりあえずですけどね…

…続きがありますけどね…

 ⑤オンラインバンクの開設

 そもそもなんで口座開設したかったかというとwechat pay と支付宝を使いたかったからです。口座開設は完了しましたが肝心のオンラインバンクの開設ができなかったんです!

行員「なんで口座開設するの?」

「支付宝使いたいんで!」

行員「今日はできないよ〜口座は今日開設するから2週間以降にここにまたきてね。その時にオンラインバンク開設するからね。」

2週間後にまたくればオンラインバンクも開設できて、支付宝が使える!ってことでした。

「半年後でもいい?」

行員「それは遅すぎる。ダメだよ」

半年後だと遅すぎるのか…ここは一か月以内にもう一度来るしかない!と決心しました。オンラインバンクは口座開設2週間以降と言われましたが、知らない間に制度の変更があるともかぎりません。

一旦帰国後直ぐに準備をはじめました。

私が口座開設した支店の営業は月曜日から金曜日なので平日休まないといけません。けど、タイミング的に休めて1日。1か月以内に出発だとエアチケットもすでに高いのでLCCで行くことにしました!

金曜日 午前2時 東京発 → 午前5時   上海着

土曜日 午前2時 上海発 →   午前5時   東京着

仕事帰りにそのまま空港に行くので感覚的に木曜日26時発。0泊3日の旅です。

金曜日朝5時に上海に着くので銀行へ9時の開店と同時に行けます。

もしもトラブルでオンラインバンクが開設出来ない場合は違う銀行で口座開設する時間的余裕もあります。

体力的にきついけど時間もお金も最小限に抑えられているし、オンラインバンク開設の旅としてはベストプランだったと思います。

当日の朝9時過ぎ銀行着。

前回持ってくるように言われたパスポート、携帯(口座開設時に使用した同一の番号)、銀行カードを手に、オンラインバンクを開設したいとなんとか伝えて、あとは見守るだけ。

行員Aさんパスポートを見ながら

「え!今日来たの?え!住んでないの?」

にっこり笑って頷いてみる。中国で働いてないとダメって言われるのではないかと内心ドキドキしていました。行員Bさんが呼ばれて二人で協議が始まりました。

行員Aさん「これ出来るのかな?」

行員Bさん「銀行カードあるからできるでしょう」

途中で上司らしい行員Cさんも加わり相談しながら登録してくれています。3人がかりです。携帯でパスワード設定やら書類にいっぱいサインします。限度額とかいろいろ説明してくれます。

ネット銀行は1日6千元、携帯銀行は5万元が限度額だそうです。

言われるがままサインを繰り返して、出来たようです。携帯に銀行のアプリを落とすように言われました。WIFIを繋げてくれて登録も一緒にしてくれました。始めはドキドキしましたが意外に簡単でした。

 ⑥日本人の支付宝登録トラブルは解決できる!

さて、ここからです!

「私wechat payと支付宝使いたいのです。手伝ってください!」

事前にアプリをダウンロードしておいたので、携帯を見せながらお願いしました。彼女たち慣れた手つきでアプリの登録を手伝ってくれる!優しい!

wechatはすぐに登録できたのですが、途中トラブル発生しました!支付宝に登録できませんとアラートがでたのです。銀行が登録した姓名順が支付宝の姓名順と一致しないと銀行口座が紐付けできないという問題です。

友人から「銀行を選ばないと口座開設できても支付宝を使えないこともある」と聞いていたので、もうここで万事休す。あきらめるしかないのかと思ったら、上司らしい行員Cさんが再度登場。奥にある彼女の部屋に招かれました。行員CさんがPCで支付宝のHPで名前を修正し登録してくれました!

どうやらこの姓名の順番違いってPCだと登録できるようです。(携帯のアプリではできないみたいです。)この上司らしいCさんがいなかったらきっと登録できてなかったと思います。本当に良かった!

 ⑦上海銀行ATM入金トラブル

 時計を見ると10時です。1時間もかかりっきりになってくれるなんて申し訳ない。一番お世話になった行員Aさんにありがとうを10回くらい言いたかったのですが、彼女はすでに他の人の対応を始めてます。私はとりあえず、ATMで入金をすることに。お金はよく下ろしているのでATMはなんとなくわかる。日本語がなかったのでちょっと心配でしたがなんとなくできました。

さっき行員さんと一緒にダウンロードした銀行のアプリで確かめてみます。

…ない

…お金入ってない

…なぜ?

すぐに先ほどの行員Aさんの元へ。

どうやら私は変なことしたらしい。入金途中で入金先を選ぶ画面が出てきてたのですがそこで間違えてしまったようです。また行員Aさん、Bさん、Cさん3人が集まって協議となりました。でもわからないらしくて、いろんなところに問い合わせしてくれてます。

不安そうな私に

「大丈夫だから、座って待ってて」って言ってくれます。

優しい。

行員Aさんが途中で気を利かせて日本語ができる人に電話をつないでくれました。作ったカードを一回破棄して作り直しますとのこと。なぜこうなったか理由を知りたかったのですが、片言で分からなかった。でもすぐにできると言われて一安心。口座を再開設して、また2週間後に来いって言われなくて本当に良かったです。

そして〜始めからやり直しです。

また携帯でパスワード設定したり、いろいろな書類にサインして…アプリ登録して…終わったのは11時。行員さんたち…ごめんなさい。

そしてありがとう。

銀行滞在時間2時間。こんな迷惑な外国人にこんなに優しくしてくれてありがとうございました。

 ⑧支付宝・wechatでモバイル決済してみた

 とりあえず支付宝を使いたい!と思いお茶を飲むことにしました。お会計の時に支付宝を使います!…使い方が分からなくてちょっとあたふたしましたが、お姉さんに支付宝のアプリの画面を見せるとタップしてバーコードを表示してくれました。なるほどなるほど、って思っているうちにお姉さんが画面をスキャンしてくれて終了です!簡単です。モバイル決済便利だなぁと実感しました。

その後ランチはwecatで支払い、昼寝のために予約したホテルへ。仮眠をとって夜にはチェックアウトし、定刻通り土曜日の朝5時に東京着。多少トラブルはありましたが無事に携帯決済できるようになりました。  

 ⑨中国の銀行口座開設のまとめ

◾️開設可能な銀行

光大銀行

上海銀行(支店による)

◾️中国の銀行口座開設に必要なもの

マイナンバー(今回はマイナンバーなしで開設出来ましたが、実は上海銀行でも聞かれました。ないと言ったら書類に理由を書きサインをしました→教えられた通り書いてましたが中国語に自信ないので実は泣きそうでした)

・中国携帯

・パスポート

・10元(手数料)

・ホテル住所

・中国語→中国語を話せる人と行くことをお勧めします。

■中国の銀行オンラインバンク開設時必要なもの

※上海銀行は口座開設2週間後にオンラインバンクの開設が可能になる。

・パスポート

・口座開設に使用した携帯

・口座開設時に設定したパスワード・銀行カード

・ホテル住所→今回、昼寝のためにホテルを予約していました。書類に中国の住所(ホテル住所)を記入する場面があったので予約しておいて良かったです。

 ◾️中国銀行の口座開設のポイント

・ダメって言われても別支店も行く!

地方銀行が狙い目。

・朝イチなど空いてる時は丁寧に相手をしてもらえる。

マイナンバーは番号を控えていこう!

・外国人が多いところよりも少ない所の方が親切な気がする。

・支付宝,wechatのアプリは事前にダウンロードしておき、行員さんに登録を手伝ってもらったほうがいい。親切に手伝ってくれます。

・確認はその場で!問題があった時にすぐに対応できます。

・目的を具体的に伝えてるといい!→例えば銀行の口座開設したいだけよりも、支付宝使いたいと言った方がいいです。

・ホテル住所は準備しておく。→銀行や携帯会社では必ず中国の住所(ホテルの住所を)聞かれます。

・分からない時は分からないと言う!→日本語ができる人を連れてきてくれたり、電話してくれたりします。隣にいたお客さんが英語で説明してくれたこともありました。 

あとがき

自分が体験してみて、外国人旅行者(中国で働いてない人)の口座開設はレアケースなため、わかる人が少ないんだと思いました。本当にできないのか、できるのに知らないのか、どっちかわかりません。だから同じ銀行でも支店によって出来るところとできないことろある。もしかしたら人によって出来る出来ないの判断も違うのではないかと思いました。

2018年の中国で銀行口座開設の旅はちょっと大変でしたがいい体験となりました。